幼馴染から学ぶ地方都市の高齢者向けボランティア

介護施設で働く幼馴染は現場の仕事から事務の仕事に移って1年、

現場では知らなかった知識がついて、今楽しく働けていると言う。

 

そんな友人が、介護施設に入る前の予備軍ともいえるお年寄りに対するボランティアを行いたいという。

 

正直私は驚いた。

平日介護施設で懸命に働き、その上休日を利用してボランティアを行いたいという。

彼女はお年寄りを助ける仕事がしたいと言っていたのは小学生くらいの頃だったと思う。希望していた福祉の勉強をして、ついに介護の仕事につき、実際の知識と介護現場の厳しさに葛藤を抱きながらも仕事を続け、今は現場を離れて新しい知識を吸収し、それをまた仕事とは異なる形で社会に還元したいと考えている。

 

私だったら、彼女のような境地には一生たどり着けないと思う。

真に職業人として尊敬の念をいただいた。

 

彼女がなぜボランティアをしたいと思うのか、次のような課題を感じていたからだ。

・超高齢社会を目前に控え、介護施設に入る前のお年寄りの健康維持が重要になっているが、コミュニティの希薄化、免許返納等で地方の高齢者は家に引きこもりがちになる傾向にある。

・今後、シングルのお年寄りも一層増加するが、所属がないお年寄りの把握が必ずしもできていない状態で、孤独死等のリスクも高まっている。

 

これらの課題に対して、地域で高齢者が交流を持てるコミュニティを作ることで何らかの対策の糸口にしたいという。

 

この話を聞き、介護や福祉に関心がなかった私も何か力になりたいと考えた。

友人は、イベントの企画・運営を行ったことがないので、そういったことであれば私の経験が役に立つかもしれない。

 

どんなコンテンツにするか決める必要があるが、

「いきいき百歳体操」という取り組みが全国で行われているらしい。

この体操と交流会を組み合わせることで、場の実現ができそうな気がする。

 

これまで、知識として学ぶことから目を背け、目の前の仕事の習得だけに追われてきてしまったが、これは、私が社会人として身につけたスキルを微力ながらも社会に還元するチャンスかもしれないということにワクワクしている。

 

これまで考えていた、地域振興や観光、地域の特産品の販売とは全く異なるアプローチだが、「人に求められること・頼まれること=スキルを活かした仕事」をする。

という切り口で、自分の今後の方向性を考えるきっかけになるかもしれない。

何より、身近な友人の力になれるよう頑張りたい。