ファンタジーを読む②
黄金の王白銀の王 著 沢村凛 ★★★
王国を題材にした権力闘争かと思いきや、全く違うストーリー展開に引きこまれた。
二人の王が私心を排して本当に選ぶべき道を考え、選択していく。
木を見て森を見ず、小事にとらわれて大事をなさずとはよくある話。
そしてそのように生きていたほうが楽なのが世の中だと思う。
だが、この物語の二人の王は苦しいけれども、大事を優先する生き方を選んだ。
これは立場ある者にだけ求められる生き方なのかと思うとそうでもない。
自身の信念の置き場をなんとするかは一人一人にかかっている。
願わくば、私心に捕らわれないかっこいい生き方をしたいと思うが、現時点では自己実現に捕らわれる自分を恥じる。自己実現が社会に還元できるものとすることで、良い生き方をしたいと思った。